ロールオーバーします
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平成20年2月16、17日
前回同様太鼓の先生から、今度はご覧のような平台の依頼が・・・それも9台。
構造は至って簡単で、2本の木材を相欠きにしてキャスターとダボを付けたもの。
しかしながら、写真ではわかりにくいですが、実は弱い傾斜が付いています。
どこをどうするか、太鼓の大きさや重さを確認して先生とも打ち合わせをしたいと思ったら、たまたま、16日の土曜日に太鼓の発表会があり、見学がてら打ち合わせをしてきました。 |
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ネットで検索してみるとこんなものが見つかりました・・・基本的には同じですね。
で、私が使用するのは2*4材とし、なるべく簡単に作るため、台の傾斜は大小2種類のキャスターで付けることに、また、1つの台を2種類の大きさの太鼓で兼用したいとのことでしたので、ダボ位置をずらす事が出来るように作っていきます。 |
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先ずは材料の2*4材、キャスター、ダボ用の丸棒等を調達し、2*4材を所定の長さにカット後墨付けをしていきます。
写真は、角部分のアールを撮るためにクイックコーナーというものを使用・・・海外通販で入手したものなので、サイズはインチなのですが、特に問題なし。
今回は1インチのアールとしました。
また、中央部は太鼓の皮の振動を妨げないように20ミリほど欠き込みますので、同じアールを使って墨付け。 |
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上記で墨付けしたものをバンドソーでカット、アール部分をご覧のようにボール盤に取り付けたドラムサンダーで仕上げていきます。
このドラムサンダーも海外品なので、同じ1インチのものもあるのですが、1サイズ小さいものを使用しないと、削りすぎて直線部分までくぼんでしまう事があるため注意が必要。
この後直線部はランダムサンダーでサンディング・・・9台分で18本有りますから、結構時間がかかります。 |
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その後、丸ノコを使って相欠き部分に何本かの切り込みを入れ、ハンマーでたたき落とし、鑿で修正して相欠きの完了。
と言う事で仕上がったのがこれ・・・一番右の4本は、大きな太鼓専用でサイズも100ミリほど長くなっています。 |
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試しに組んでみると・・・良い感じですね。
今回は、組み立て式になりますので、相欠き部分は板厚より1ミリほど大きめにし、簡単に抜き差しできるようにしています(台に傾斜を付けるので、その角度分の逃がしも兼ねて)
今週はここまででしたが、来週は各面をボーズ面に面取りし、固定ダボと可動ダボを付けて、着色、塗装、キャスターの取り付けで完成と行く予定です。 |
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2月23/24の土日
先週の続きで、先ずは太鼓止めのダボ用に18ミリの丸棒を50ミリに切断しました・・・その数36本。
本当は14本だけ30ミリの予定でしたが、ちょっと勘違いで、ご覧のように30本切ってしまいました。 |
ロールオーバーします
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36本のうち22本は、太鼓台本体にフォスナービットで20ミリの深さで穴を掘り、ボンドで接着。
残りの14本は可動式にするため、ご覧のようにハンガーボルト用の下穴を空け、ロールオーバーの様にダブルナットでハンガーボルトをねじ込んでいきました。
このハンガーボルトは、本体に埋め込んだ鬼目ナットに止めるため、接着したものと同じ高さの30ミリとする予定だったのですが、間違って長く切ったものもあり、バラバラに・・・本当はカットして長さを合わせればいいのですが、材料自体が短く、真っ直ぐにカットする自信がなかったのでそのまま使用することにしました。 |
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全てのダボを取り付けた後、ご覧のように水性ステインのマホガニー色で着色し、セラックニスで色止めをした後、クリヤーラッカーを2回重ねました・・・数が多いので大変でしたね。 |
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塗装が乾いた後に、太鼓が当たる面にフエルトを貼り付け、移動用のキャスターを取り付けて完成です。
このキャスター・・・サイズが違うのが分かりますか?
あえてサイズを変えて、台に傾斜を持たせて叩きやすくしているのでした。 |
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完成したもの全てを並べてみました。
大型の物が2台、中・小型兼用のダボが可動式の物が7台で合計9台有ります。
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組んだままでは、運搬が大変ですので、バラしてしまえばご覧の大きさに。
この後このままの状態で納品予定です。 |