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11月8.9の週末に、友人SUさんからお願いされていた桶太鼓を作りました。
写真は桶の材料となる杉の野地板を切り出したところ。
今回は15枚あわせで、直径360ミリ、高さ450ミリの桶胴を作っていきます。
15枚あわせですので、両端は12度の角度でカットしてあります。 |
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材料を全て作業台上に裏向きに並べ、緑色の養生テープで固定後裏返し、接着部にボンドを塗っていきます。
ボンドを塗り終わったら、丸めて自作のベルトクランプでギューギューに締め上げて1晩放置。 |
ロールオーバーします
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出来上がったのがこちら・・・15枚あわせですから、15角柱の胴が出来ました。
このままでは格好悪いので、角部分を手鉋で削り、円に近づけます。
いつも言ってますが、この工程は大変ですね・・・。
使用している材料は、安価な野地板ですから、時には抜け節があったりしますが、私の場合、ロールオーバーのように抜けた部分におがくずを詰め、その上から瞬間接着剤を染み込ませて穴埋めして使用します・・・パテを使うと簡単なのですが、塗装の乗りが悪かったりして、仕上げ後に目立ってしまうことがあるため、なるべく同じ材料のおがくずを使うのが良いようですね。 |
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鉋で削った後、ランダムサンダーでサンディングし、きれいになった状態です。
この後唄口(胴と太鼓の革が接する部分)をディスクグラインダーやアラカンで薄く仕上げていきます。
この唄口を薄く仕上げないと、皮の振動でヒビリ音が発生してしまいます。 |
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唄口を仕上げたら次は塗装です。
いつも通り、油性のステイン(マホガニー)で着色した後、クリヤーラッカーで上塗りをします。
クリヤーラッカーは乾きが良いのに加え、余分なステインを溶かしてくれるので、良い具合に仕上がります。
以前、ラッカーで溶け出さないように水性のステインを使ったことがあるのですが、何となく絵の具を塗ったようでしっくり来なかった経験から、油性を使うようになりました・・・もはや私の出番です。
この後タガ代わりの締め付けロープを撒いて、桶胴は完成です。 |
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お次に太鼓の革を張るための鉄輪を作ります・・・今回は胴の直径が360ミリですから、縫い代を40ミリ取って、440ミリの鉄輪を6ミリの鉄の丸棒で作りました。
真っ直ぐな鉄棒を以前作ったガイドに当てて力ずくで曲げていきます・・・その後所用寸法にカットし、写真のように溶接します。
上の鉄輪は溶接したままの状態、下の鉄輪は、溶接部をディスクグラインダーできれいに削った状態です・・・あまり分かりませんね。
私の持っている溶接機の種類と私の腕では、写真は上出来な部類ですね。 |
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溶接後、なるべく円に近くなるように修正し、グレーのさび止め塗装をした後に、写真のようにスパイラルチューブを巻いていきます。
最終的には、更にこの上からビニールテープを巻いて仕上げます。 |
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そしてこれは、革の代用品として使用する防炎シートをボンドで3重に貼り合わせた物です。 |
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上記で作成した代用革を鉄輪に合わせてなるべく大きめにカットし、その端に小さな穴をポンチでたくさん開け、そのポンチ穴に紐を通し、更に別の紐でギューギューに締め上げ、手縫いにかかります。
セール針を利用して革用の糸で縫っていくのですが、1枚縫うのに大体2時間弱かかりますね・・・私の場合、晩酌しながらですので、真剣にやればもっと早いかも。
一針縫う毎にきつく締め上げるので、糸の当たる部分にマメが出来たり・・・一晩で2枚はちょっときついですね。 |
ロールオーバーします
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そして最後の工程・・・出来上がった桶胴と代用革を9ミリのロープで取り付けてご覧のように完成です。
今までに作った2つの太鼓は、6ミリのロープを使用していましたが、やっぱり、ロープの太い方が見た目も、安定も良い感じですね。
ロールオーバーでちょっとだけ違う角度の写真もご覧いただけます。
この後、打面に傷防止用のカッティングシートを貼り付けて、・・・完成です。
この後、我が家の太鼓と、この太鼓で、長男・次男が演奏会をやってくれました・・・近所の皆さん、五月蠅くてすみませんでした m(_ _)m |
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太鼓と同時進行で、ご覧の太鼓台も作りました。
いつもの簡単な物で、材料は2*4材。
2*4材をバンドソーでご覧のような形にカットし、ストッパーの丸棒を取り付け、軽く塗装した物です。 |
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塗装が乾いたら、太鼓を乗せる部分に傷防止のフェルトシートを貼り付け、台下部に移動用のキャスターを取り付けて完成。 |
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写真では分かり難いですが、キャスターは38ミリと25ミリの2種類の物を使い、太鼓が少し斜めになって叩きやすいようになっています。 |