木工作56


    簡易秩父台の制作
11月30日の日曜日

以前太鼓を作ってあげたSくんより、横打ちの練習がしたいので、簡単な秩父台を作ってほしいとの依頼が。
先生の三柱台を作っている途中でしたが、数が多いため、同じ作業ばかりでうんざりしていたのもあり、一服代わりに、制作を開始。
写真はとりあえずベースを作って、実物と比較しながらサイズを検討しているところ・・・結果的に、大きすぎたため、少しサイズダウンしました。

ロールオーバーします
あっという間に完成。
材料はストック品の野縁材と、端材の中から捜した1*4材で、組み立てはコーススレッドだけという簡単構造です。
一応、各材料は軽くサンディングをし、各角は糸面取りをしています。
ここまで要した時間は、1時間ほどでしょうか。
ロールオーバーで違う角度からご覧いただけます。
実際に我が家の太鼓を乗せて最終確認。

特に不都合はないようですので、これにて完成。
おまけで、違う角度から。

今までに作った秩父台は、演奏会等でも使用するため、有る程度の見栄えを考えて大きめに作りましたが、これは個人宅でのみ使用するので、見栄えよりも、収納を考えて、なるべくコンパクトに作りました。
最初は塗装無しでも良いかな・・・と思っていたのですが、あまりにも簡単にできてしまったので、今まで使ったことのない色のテストを兼ねて塗装しました。
今回の色は「オーク」です・・・個人的にはいつものマホガニーの方が良いかな。
この後すぐにSくんが受け取りに来て、納品完了。

息抜きにはちょうど良い作品でしたね。

  
   太鼓桶(40cm)の制作
三柱台の量産も終了したので、お次に太鼓の先生から依頼の品を続けて作ります。
以前の太鼓桶は、革の大きさに合わせて36センチだったのですが、今回購入した革の直径が違うとのことで、40センチの物を2コ頼まれました。
太鼓桶の制作は何度も紹介していますので、今回は簡単に。
先ずは杉の野地板から必要な材料の切りだし。
今回は16枚あわせで2コですから、32枚切り出しました。・・・これをテーブルソーで角度切りし、内側になる面を軽くサンディングしておきます。
そしていつも通りに、養生テープで仮固定の上ボンド付け、そしてご覧のように自作の締め付けベルトで締め上げてくっつくのを待ちます。

と言うところで時間切れ・・・つづきは次週に。
12月20、21の土日・・・先週の続きで桶を仕上げていきます。

今回は16枚の板を使用したので、接着後の形は当然16角形・・・それを鉋で根気よく削り、なるべく円に近づけていきます。
納得のいく状態になったら、最終的にランダムサンダーで軽くサンディングして、整形は完了。
お次に、唄口部分をディスクグラインダーで削って薄く仕上げます・・・これをしないと、太鼓の革が振動するときに、ヒビリ音が発生するとのことです。
お次にいつも通り、マホガニー色の油性ステインで着色後、唄口部分の補強のために木固めエースを塗り、クリヤーラッカーを3回ほど塗り重ねます。
油性ステインの上塗りとしてクリヤーラッカーを使用すると、ステインの色が若干溶け出して、色ムラもなく、木目もはっきりして良い感じに仕上がります。
違う色のステインも試しましたが、成分の違いのためか、ほとんど色が溶け出しませんでした。
そして最後に、つや出しのため、工芸漆のクリヤーを2回塗り重ねて完成です。
この最後の塗装をすると、とっても良い艶が出ます。

これにて桶の制作も卒業かと思いましたが・・・今度は太鼓教室の生徒さんが6つ作ってほしいという依頼があるそうで・・・。

風が吹いても日曜桶屋じゃ儲かりませんね。
 
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